慢性腎臓病

腎臓は体内の代謝物や有害物質を尿として排出し、体の恒常性を維持していますが、その構造や機能の低下が長期間認められることで慢性腎臓病と診断されます。
臨床症状は病態の進行によってさまざまですが、ねこちゃんの場合は特に初期症状として多飲多尿が起こり、進行するにつれて元気食欲の低下や嘔吐、毛並みの悪化などが認められます。わんちゃんの場合はねこちゃんに比べて初期症状が認められにくく、健康診断で血液検査をして初めて腎機能の低下が判明する場合も多いです。
慢性腎臓病の原因はいくつか挙げられますが(糸球体腎炎、腫瘍、腎結石、腎低形成、多嚢胞腎、腎アミロイドーシスなど)一般的に特定が難しく、またわんちゃん、ねこちゃんでもその原因が異なります。さらには、慢性腎臓病は不可逆的な疾患です。そのため、早期発見がとても大切な病気になってきます。

慢性腎臓病の検査

慢性腎臓病の治療

※IRISのステージ分類によって治療方針を決定します。

ステージ1~2 クレアチニン値:2.8mg/dl以下
ステージ3 クレアチニン値:2.9~5.0mg/dl
ステージ4 クレアチニン値:5.0mg/dl以上

慢性腎臓病の予防と対策

慢性腎臓病は不可逆的な病気で、進行していきます。よって、早期発見早期治療が大事になってきます。症状が認められなくても、定期的な健康診断を行うなど、わんちゃん、ねこちゃんの健康チェックをお願いします。