甲状腺機能低下症

 甲状腺機能低下症は中年〜高齢のワンちゃんに多い病気です。甲状腺ホルモンの低下に起因します。多くは甲状腺組織の異常(甲状腺の炎症や特発性)に伴う原発性甲状腺機能低下症ですが、甲状腺腫瘍に伴う場合もあります。ネコちゃんの場合は、甲状腺腫瘍に伴う低下症が多いです。甲状腺ホルモンは全身の代謝を活性化する作用をもつ為、病因に関わらず、低下に伴うさまざまな症状が出てきます。一般的にみられる臨床症状としては、元気、食欲の低下、皮膚状態の変化(脱毛、色素沈着)、肥満、ふらつき、神経症状などが挙げられます。

甲状腺機能低下症の検査

甲状腺機能低下症の治療

 外科療法と内科療法があります。
 甲状腺腫瘍の場合は外科治療が適応となります。
 甲状腺組織の異常に伴う場合内科療法を選択します。

甲状腺機能低下症の予防と対策

 原発性の甲状腺機能低下症は適切に診断、治療が行われれば予後は良好ですが、低下した甲状腺の機能が回復するわけではないので、生涯投薬が必要です。